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空調作業服とは 着用効果とメリット&デメリット

空調作業服とは、その着用効果とメリット&デメリット

炎天下の屋外や、熱のこもった工場内で仕事をする方に、暑さ対策は大きな問題。そこで注目を集めているのが、ファンが付いた空調作業服。服の中に風を送り、生理クーラーを利用して体温の調節が楽になります。そんな空調服のメリットとデメリットをご紹介。

空調服ってどんなもの?

近年、猛暑により熱中症で救急搬送される方が増えています。
暑い時期、炎天下の中でも外と作業しなければならない方、また室内でも
熱を発する機械作業に従事される方にとって、熱中症や脱水症状は命にも
危険を及ぼす可能背性のある問題です。

そんな方たちにとって、とても助けになるアイテムそれが空調服です。

空調服は「生理クーラー」の原理 気化熱で体温を調節

空調服には「小型のファン」が付いていて、空気を服の中に送り込みます。
すると汗が蒸発するのを促進します。汗が蒸発する時は、体から体温を奪って
いく、いわゆる「気化熱」によって、体温が上がり過ぎるのを防いでくれると
いうわけです。人間が持っている「生理」クーラーの原理を高めてくれるのが
空調服なのです。

空調服のメリット

1.熱中症・脱水症状の予防

熱中症や脱水症状は、自身の体温が調整できずに、体に熱がこもってしまう
ことによって起こります。人は体温が上がると、汗をかきます。通常は汗をかいて
その汗が蒸発する時の気化熱で体温を下げることによって、自分の体温を自然と
調節しています。

ですが気温が熱く、湿度が高い状態では、汗がなかなか蒸発せず、体温を下げること
ができません。すると体温がまた上がり、汗をさらにかくことで体内の水分や塩分・
ミネラルのバランスが崩れて、熱中症を引き起こすのです。

そこで空調服は湿度が高い状態でも、服の中の空気を循環させることで、汗の蒸発を
助けます。その「生理クーラー」の効果が、熱中症を予防してくれるのです。

2.空調服は、汗臭さの予防や肌の清潔さにも繋がります。


空調服は体温の上がり過ぎを防いでくれます。すると、余分な汗をかくこと
を防いでくれます。汗を素早く蒸発させるので、蒸れによる雑菌の繁殖を軽減し、
汗臭を予防し、同じく雑菌の繁殖の軽減は、あせもや皮膚病も予防してくれる
というわけです。

3.空調服を着て、作業効率アップ

暑い中で作業するのはとっても過酷です。集中力の低下や体力の消耗が
激しいので、しっかりとした休憩時間が必要でした。

しかし空調服を着ることで、体温の上がり過ぎを減らすと体力消耗を
抑えることができるため仕事の効率はアップし、休憩時間を短縮する
ことも可能になるでしょう。

空調服があれば、作業をする方に無理をさせることなく、作業時間
の短縮と効率化に繋がるのです。

4.空調服はエネルギーにもコストにもやさしい

仮に空調服を6Vで1日8時間稼働させた場合、1ヶ月の電気代
(充電式バッテリーを用いた場合) は、約50円以内に収まるので非常に安価です。

大型の送風機を使っていたり、密閉できない空間でもエアコン で暑さを
しのいでいる現場もあるようですが、それでは電気代が非常に高くなり、
また場所によっては送風機を持ち込むスペースもない狭い場所もあるでしょう。

空調服を着ることで、そんな問題も解決できてしまうのです。

空調服のデメリット

1.空気で服が膨らんでしまう

空調服は空気を中に送り込んでいるので、それにより作動中は服が
膨らんでしまう特徴があります。

見た目が気になる人もいるかもしれません。また、膨らむことに
よって狭い場所での作業が少しやりにくくなる場合があります。

膨らむことで周りのモノに引っかかりやすくなってしまうので、
突起物に引っかけて破れてしまうことに注意してください。破れた箇所に
よっては、空気が服の隅まで流れていかない原因になってしまいます。
(薄目のポリエステル素材は、特に注意)

2.ファンが外から見える

空調服の特徴のファンは、外から空気を取り込まないといけないので
当然外から丸見えです。最近は、普及してきて気にならなくなってきて
いるかもしれませんが、、、、

3.ファンの音が気になる?

ファンの動作中は、やはり音がしています。作業環境によりますが、
機械音の少ない環境では、半径5mくらいで聞こえてしまうように
思います。おそらく屋内で機械音が常にしているような現場では、
ほぼ気にはならないのではないかと思います。

電車内や混雑した人込みの中で作動させていると、少し気になる
かもしれませんね。

4.空調服は重い

空調服には、ファンやバッテリーが必需品です。通常の服よりはどうしても
重くなってしまいます。 大容量のバッテリーセットでは、電気部品の重量が
450gあり、長時間作業をしていると重く感じるかもしれません。

利用者の間でも、重さが気になる人と気にならない人がいるようです。
製品は年々改良されてますので、軽量化もまだまだ進んでいくでしょう。

5.作業環境による違い

湿度が極端に高い環境では、汗が気化することができずに、いわゆる結露が
発生してしまう可能性があります。効果は低下してしまうかもしれませんが、
それでも空気を循環させることで、通常の作業着よりは違いが感じられると
思います。

6.ホコリ・粉塵に注意が必要

空調服のファンは自分の周囲の空気を取り入れているため、
作業のホコリや粉塵を一緒に吸い込むことがあります。フィルターをつけることで
軽減できますが、空気の吸い込みも少し弱くなってしまうのが難点です。

7.充電とメンテナンスが重要

空調服は充電が切れてしまっては、ただのちょっと重い服になってしまいます。
充電は使用前には必ずフルでしておく必要があるでしょう。

そして、服そのものの洗濯以外にも、ファンやフィルタにもお手入れが必要です。

まとめ

デメリットの数の方を多く上げてしまいましたが、気にならないことが多いのも
事実です。デメリットを補って有り余るほど、メリットの方が大きいのではないで
しょうか。

今後は、そのメリットをさらに活かす使い方や、オススメの新製品をご紹介していきたいと
思います。ここまで読んでいただきありがとうございます。

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